第7番札所 岡 寺(東光山:龍蓋寺)

山号は東光山。正式名称は龍蓋寺(りゅうがいじ)。住所は奈良県高市郡明日香村岡。真言宗豊山派。本尊は如意輪観世音菩薩。開創年は天智天皇二年(662)。

★岡寺は天智天皇に義淵僧正が岡宮の旧跡をもらって建てたのがはじまりで、通称岡寺と呼ぶのは、ここからでたものである。

★龍蓋寺(りゅうがいじ)の寺名は、一説によるとこの山に出没して農民を苦しめていた悪龍を、義淵がその法力によって、池に封じ込め、大石で蓋をしたところから名付けられたという。この龍蓋池は、本堂前にある。

★諸資料によると、岡宮は、島宮ともいい、もとは蘇我馬子の邸宅であったが、馬子なきあと、草壁皇太子が住まわれていた。なお、岡寺を岡本宮であるとする説があるが、地理的にみて、間違いであろう。

★岡寺は近鉄吉野線岡寺駅から東へ、国のまほろば、飛鳥の里を横切り、山に突き当たったあたり、少し上ったところにある。

★坂道を上って行くと重文の仁王門につく。城壁を思わせる石垣の台地に本堂があり、中には厄除けの本尊が安置されている。

★本堂を背にして右前前方に昭和61年の秋に三重塔が再建された。飛鳥の空にくっきりと、その華麗な姿を写し、周囲の山の色に映える様は、まさに極楽浄土を想わせる。