ハクセキレイを追い払うコアジサシの鳴き声

■「ギリッ、ギリッ」あるいは「クリィッ、クリィッ」と聞こえる声で鳴いている鳥がいます。その鳴き声の主に、追いかけられて飛んでいたのが、ハクセキレイでした。何という鳥だろうと思って帰宅してから図鑑等で調べてみました。そうしたら、次のようなことが分かりました。
コアジサシでした。ハトほどの大きさ、白っぽいからだと黄色い嘴などが特徴で、体形と広げた翼はほっそりとしています。熱帯地方から夏鳥として海岸や河原に渡来し、飛びながら魚を狙い、上空からダイビングして捕らえるようです。
■海岸の砂浜や河川の中洲などのほか、人工的な埋立地とか造成地などの、小石や砂で覆われた砂れき地となっているところに、集団繁殖するようです。
コアジサシは、「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律種の保存法)」において、国際希少野生動植物種に指定されている希少な渡り鳥ですが、そうした埋め立て、河川改修などで営巣地の減少が心配されています。
■そういうと、その鳥を発見した場所は、かつてヒューム管製造工場があったところで、今は平地になってしまっています。
■多分、親鳥であったのでしょう。保護色で覆われた卵か生まれたばかりの雛を守り、追い払うために、そうした鳴き声を発しながら「脅しをかけて」いたのでしょう。聞き方によっては、「キリー、キリー」というような鳴き音に感じられました。